【大阪市天王寺区・阿倍野区】人もラクダもすわり過ぎはNG。「高齢ラクダへの取り組み」で天王寺動物園が表彰されました。
「すわり過ぎ」が健康によくないと言われるようになってからどれくらい経つのでしょうか。血行が悪くなり、「万病のもと」とも言われます。日本人は世界的に見ても特に「すわり過ぎ」の傾向があるので気をつけたいですね。そんな日本で暮らしているから、ということでもないですが。飼育されているラクダは自然界と違って餌を探しに行く必要がないので、年をとるにつれて運動量が減ってすわっている時間が長くなってカラダが弱るという傾向があるといいます。高齢となったフタコブラクダのジャックを健やかな暮らしへと導くために天王寺動物園では「高齢ラクダへの取り組み」が進められていました。あちらこちら歩きまわれるようにエサを置く場所を増やしたり、高さを変えたり、エサの種類も選べるように変化をつけたり・・・。歩きやすい土壌への改良などなど。他にも治療などが受けやすいように治療を受けるための動作を覚えるトレーニングなど、様々な角度からアプローチ。天王寺動物園の獣医市川先生によるとこれらの取り組みで、身体機能の改善が見られ、立ち上がるのにかかる時間も短くなったそうです。歩きまわる姿を多く見かけるようになったとのこと。のっしのっしと歩いてきてカタチや色が違う葉っぱを気分で選びながら食べている姿が楽しそうに見えました。そんな天王寺動物園の「高齢ラクダへの取組み」が認められて2020年10月28日(水)、市民ZOOネットワーク(東京都杉並区)の「エンリッチメント大賞2020」において奨励賞を受賞しました。「エンリッチメント」、「環境エンリッチメント」は動物の福祉と健康を改善するために、飼育環境に対して行われる工夫などを指します。「今日はどんなエサから食べるのかなぁ」なんて考えながら、ご長寿のラクダ「ジャック」に会いに行ってみてはいかがでしょうか?大きなコブや長いまつ毛が特徴的ですが、砂漠でもへっちゃらな横に広がった大きなヒヅメやピタっと閉じることができる鼻もぜひチェックを。天王寺動物園内で長らくの間、閉鎖していた「ふれあい広場(11月1日~再開)」の奥にいますよ。写真を撮るなら、スロープの上からがオススメです。
天王寺動物園はコチラ↓